カフェ ラ・ボエム

新宿御苑前のイタリアンレストラン「カフェ ラ・ボエム」。

一子も遼も、ここぞという大事な話をするときに石野さんをこの店に呼び出している。きっとそれは偶然ではなくて、ふたりでここに来たことがあったのだろうと思っている。もちろん甘いデートなどではないけれども(笑)。

「実は…会社を立ち上げたいんです。芸能事務所を」

「本気なの?」

「それと、事務所の名前、『ひのでプロモーション』に決めてます」

「あの…?」

「私がこの仕事を始めた場所がひのでプロで、そこから2回にわたって会社を追われました。そのときどきにいつも背後にいたのが、斑目晴彦という人です」

「つまり、斑目さんに対する反抗心から…?」

「というか、意地です。ひっかき傷でもいいからつけてやりたいんです。ひのでプロモーションの名前で」

「映画祭に沢渡さんを?」

「連れていきたいと思ってます」

「驚いたね…」

「一緒に歩きたいんです。レッドカーペットを」

「問題は2つある。まず彼女は今、君のマネージャーじゃない。うちの、ひのでプロの社長だ。それと、そもそもマネージャーは一緒にはレッドカーペットを歩けない。夫婦か恋人でもないかぎりね」

「…」

「今のそれは、彼女を女性として連れていきたいってことかな?」

「…」

「そういうことか…」

「石野さんは、あの人に告白したんですか?」

「いや」

「だったら、俺が先に打ち明けます」

「それを、なぜ僕に?」

「筋を通したかったんで」

「筋か…」

どちらのシーンも最初のショットはこの階段の上から撮影したようだ。

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