番外編・「スミカスミレ」ロケ地(その3)
最終話。真白くんが70歳の澄さんにプロポーズしたのは、神奈川県三浦市の城ヶ島灯台。
灯台の裏手階段から、真白くんが澄さんの手を引いて登ってくる。この日もよく晴れてはいたけれど、富士山は見えなかった。
「ほら。見てよ この景色。実は5年前から 一緒に来たいと思ってたんだ」
「どうやら間に合わなかったようですね」
「さあ、私と一緒に帰りましょう」
「最後の最後に迷惑かけてごめんなさい。でも 私 どうしても真白くんに気持ちを伝えたかった。年齢なんて気にせずに ただ自分の気持ちをまっすぐに。
あなたと出会って 私 たくさんの宝物をもらったんです。私が65年間持っていなかった喜びも切なさも ドキドキする気持ちも それから 勇気も。何もかも あなたが私にくれた。
真白くん 私 あなたのことを愛してます。心から この世の中でいちばん。もう十分。これで満足です」
「行きましょう 黎さん」
「待ってよ…。待ってくれよ! 彼女は 行かせない」
「真白様…」
「何言ってるんですか。聞いたでしょ? 私もう ずっとおばあちゃんのままなんですよ」
「澄でも すみれでも 一緒にいられるなら 俺は どっちでもいい。君の中の70年間も 俺と一緒に過ごした時間も これから一緒に過ごす時間も 一生大事にする」
「すみれ…。如月澄さん」
「…はい」
「俺も あなたのことを愛しています。心から この世の中でいちばん。俺と結婚してください」
猫魂が飛んできて…。
「契約が成就したようです。如月澄が私と交わした 人生をやり直したいという願いは 今 かないました」
「すみれ。愛してる」
「私もです。私も 真白くんのことを 愛してます」
第7話ですみれが知果を助けた浜辺は、同じく三浦市の三戸浜海岸。正確な場所はわからないので、とりあえずこんな感じ。
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